古代史を語る

古代史の全てがわかるかもしれない専門ブログ

2020-01-01から1年間の記事一覧

流し読みでも解る中国古代文明史

○殷周時代 殷から周の前期は、まだ古代文明の原初的な段階であった。「古には万国あり」といわれたように、黄河中流域の中国(中国とは王都を指した)を中心に、数多くの都市国家(城市)が並立した。 メソポタミア文明がそうであるように、古代文明は自然の…

「病を称する」ということ

病を称する、というのは昔から政治家が何か事情があって引っ込む際の理由付けとして、史書などによく書かれてある。 喩えばあなたは五十代の会社員であるとする。誰でもそのくらいの年齢になれば持病らしいことの一つや二つは多少なりともある。あなたもかか…

中臣連の輪郭

中臣連という氏族は有名なのでよく分かっているような気がする。後に隆盛を極める藤原氏につながることも、古くから名族であったかのような想像を誘う。しかし、その実は明らかでないことが多い。 《日本書紀》によると、天岩屋隠れの所に出る天児屋根命が中…

「卑弥呼の鏡」は鉄製か――佐賀新聞の報道から

日本や中国では、利器の主役が鉄に移ってからも、鏡は銅で作るものだった。しかし三国時代、大陸では、主要な銅の産地は呉が領有したため、魏では銅材が不足し、鉄の鏡が作られたとされる。 佐賀新聞は一月三日付で、『卑弥呼の鏡「可能性高い」大分・日田で…