古代人の方位観を捉えるために

《魏志・東夷伝》には、帯方郡から邪馬台国までの行程が示されており、そこには「又南渡一海千餘里」とか「東南陸行五百里」のように多く方位を付けてある。これを信じればその順路をたどることができそうだが、そのためにはまず方位観の発達について考えておく必要がある。 現代人が地図上で認識する方位は、北極点と南極…