古代史を語る

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2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

海東の護法天子――推古天皇(中編)

(承前) 推古天皇の八年以降、新羅と戦争のあることが予期され、来目皇子《くめのみこ》が征新羅将軍に任じられたが、筑紫で備えをする間に病を得て、十一年春二月に薨去した。その秋、当摩皇子《たぎまのみこ》が後任として難波から船出したが、播磨で妻舎…

海東の護法天子――推古天皇(前編)

推古天皇が即位したのは、大臣《おほおみ》蘇我馬子宿禰《そがのうまこのすくね》による崇峻天皇暗殺の後を受けた、隋の開皇十二年(592)に当たる歳末で、南朝の陳が滅ぼされてから約四年後のことだった。推古天皇の母は堅塩媛《きたしひめ》、堅塩媛の父は…

埴輪の馬はどんな馬か

六世紀代といえば、《日本書紀》が編纂された時期にかなり近付いてくるので、より詳細で信憑性の高い内容を期待したくなる。ところが、この時期にかかるはずの顕宗天皇あたりから推古天皇の初頭にかけて読んでいくと、うんざりするほど韓国関係の記事が多い…